8・文章題…集合・要素の個数・倍数
・6・集合算_その7
・その7_要素の個数・倍数…6年
集合算では、いちばん見かける問題でしょうね。公倍数というのは、集合のベン図で重なっているところになります。
・その7_要素の個数・倍数…6年
「重なりの関係(集合)」の基本的な考え方がどのようなものか、ご理解いただけましたでしょうか。
「その5_全体の量と集合」では、2つの条件で分けた4種類のグループの点数の合計を求めことを考えました。
今度もまた「全体の量を集合で考える」ということで、やはり、要素の個数を求める問題を取り上げます。
ある限られた範囲にある倍数の個数を求めようというものです。例題として取り上げられる代表的な問題で、高校数学でも出てきます。集合で定義された言葉を使うかどうかのちがいだけで、考え方はほとんど変わらないと思いますので、練習しておいて損はないと思います。
次のような問題です。「公倍数」と「倍数の個数の求め方」の考え方が必要です。
・例題:要素の個数・倍数
1から100までの整数について□にあてはまる数を答えなさい。
(1) 4の倍数であって、6の倍数でない数は□個あります。
(2) 4または6で割りきれる数は□個あります。
(3) 4でも6でも割りきれない数は□個あります。
いかがでしょうか。「4の倍数」であることと、「4で割りきれる」ことは同じ意味ですね。
(1) 「4の倍数であって、6の倍数でない数」は、4の倍数グループからから4と6の公倍数のグループをのぞきます。右の図では、アのグループです。
そして、4と6の公倍数のグループはウで、4と6の最小公倍数12の倍数ですね。ここがポイント。
100÷4=25(個)…4の倍数。100÷12=8あまり4で、8(個)…12の倍数(ウ)。
25−8=17(個)
(2) 「4または6で割りきれる数」は、アとイとウの3つのグループすべてを指します。
すなわち、「4の倍数であって、6の倍数でない数」と「6の倍数であって、4の倍数でない数」と「4の倍数でもあり6の倍数でもある数(4と6の公倍数)」のすべてを指します。算数・数学の用語だと思って、注意してください。
100÷6=16あまり4で、16(個)…6の倍数。
25+16−8=33(個)。
ちなみに、高校数学では次のように書いて計算しますが、やってることは同じ。そうなんですよ、高校数学なんて半分は外国語習う?ようなところがあります(「ベクトル」あたりは第2外国語(--;))ので、基本的な部分は学年に関係なく早く目を通して反復練習して慣れた方が受験ではうまくいきます。
n(A∪B)=n(A)+n(B)−n(A∩B)。
話が少し脱線してしまいましたが、別の機会に、私の考える効率的な数学学習について触れてみたいと思います。
(3) 「4でも6でも割りきれない数」は、エのグループですね。
全体の数(100個)から、(2)の「4または6で割りきれる数」を引いて求めます。
100−33=67(個)。
■練習問題 ■ ・その7_ 要素の個数・倍数 ・【答え】
1から200までの整数について□にあてはまる数を答えなさい。
(1) 6の倍数であって、9の倍数でない数は□個あります。
(2) 6または9で割りきれる数は□個あります。
(3) 6でも9でも割りきれない数は□個あります。
■練習問題 ■ ・その7_ 要素の個数・倍数・ 【答え】
(1)11 (2)44 (3)156