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算数Tips集…算数の学力向上のヒント・コツやツボ

・その1… 算数の問題にどのように取り組むか。

単元の弱点を補強するプリント_脳筋トレーニング?

当サイトの算数のプリントをダウンロードされた方は、ちょっと難しいんじゃないのと思われるかもしれませんね。でも、やさしいのもありますよ。確かに「補足」と名づけたプリントは難しいかもしれません。

まあ、じっさいに今までこのようなプリントで、さほど子どもに負担をかけることなく算数の学力向上に役立ててきたというのはまぎれもない事実だと思ってますが。
要は、やり方一つだということですね。特に大切なことは、大事な問題や考え方はじっくり時間をかけてやるということでしょうか。

私が作った算数のプリントは、その役割に応じて何種類か異なったイメージがあります。

その中でいちばん大事なのは、いわゆる「補足」の役割を担うプリントです。今まで数多く作ってきましたが、なぜ作ったのかというと、「ある内容をきっちり理解させるためにはこのことを十分理解していなければならない。そして、そのことを十分理解するためにはふつうのやり方ではだめ。大事な考え方でやさしくはないが、避けて通れないものは徹底して感覚的に身につくまで練習させるしかないと考えたからです。

「それを習得させるためのプリントがいる。そういうプリントはないから、自分で作るしかない」という気持ちからでもあります。算数の大事なツボを身につけさせるためには欠かせないものだと思います。そのようなツボは数多くありますので、作るプリントも多種類にわたるわけです。

算数を理解するに必要な勉強方法

さて、ここからはそのプリントをどのように活用させればいいのかを具体的に説明させていただきます。

ざっと目を通すと、同じような問題がたくさん並んでいるだけじゃないかと思われるかもしれませんが、子どもの感覚で、初めはやさしくそしてだんだん難しく感じていくような仕掛(か)けになっています。
すべてオリジナルの問題で、問題の数字も私自身が設定したものです。少しずつ変化を持たせかつ、少しずつ難しくなるようにくふうしてあります。

私は、算数の問題をやるときに数でこなせばいいものだとは決して思っておりません。むしろ「単純作業」は、考える能力を失わせるとすら思っております。言い換えると、考えることがありませんので頭の中が機械的になってしまうとことです 。

ただし、ある大事な考え方は、ある程度徹底(てってい)して取り組まねば身につかない場合があります。算数は、学年ごとに習う単元が決められていますが、すべての単元が平等ではありませんし、習得するのに同じ時間でよいというものではけっしてありません
算数を理解する、そして中学数学で困らないようにするための大事な考え方は、学校で習うこと以外にも数多くあります。

さて、前置きはこれぐらいにして、算数のプリントをどのようにやればいいのか、私の経験を踏(ふ)まえて、まとめてみました。

算数のプリントにどのように取り組むか

これはとても大事な考え方ですので、いずれ別の機会にくわしく説明したいと思いますがとりあえず、ざっと具体的なポイントを述べさせていただきます。

算数の問題の答え合わせの方法

問題は1題ずつやり、そして必ず答え合わせをやってから次の問題に移ってください。
そして、できなかった場合はなぜできなかったのかを必ず考え、それが分からない場合は、だれかに教えてもらってください。そして、理解してから次の問題に取り組みます。
簡単に言えば、1題ずつ○をつけていくということですね。何題かやってから、まとめて○をつけるということは避(さ)けてください。なぜならば、しっかり理解していなければ、同じまちがいをくり返すことになるからです。人間というのは、訓練すればどのようなものも身につけてしまうということです。たとえそれがまちがったものであっても。身についてそれが無意識化すると、あとでそれを直すということは困難なものになります。
ただし、力がついてくれば、2題まとめてあるいは3題まとめて答え合わせをしてもかまいません。

これは必ずそうしなければならないというものではありませんが、算数のプリントをやる時の1つの例として挙げておきます。

○や×の付け方を3段階に分けます。

・1回目:
答えが合っていれば赤い○、まちがっていれば赤い×。ここでまちがった問題を赤い字で直してはいけません。
赤い×になった自分の答えを消しゴムで消してから、何回でもまちがい直しをして、合っていれば青い○にします。

・2回目:
やった時より少し時間をおきます。すぐにやると、理解していなくても答えを覚えているので効果はありません。
やる問題は、1回目で青い○がついたものだけです。青い○がついた自分の答えを消しゴムで消してから、もう一度その問題をやり直します。
そして、答えが合っていれば黒い○、まちがっていれば黒い×。黒い×が何題か残っていてもかまいません。その黒い×は、時間をかけて何回でも取り組むべき問題になります。極端(たん)な話、一年以上かかってもかまいません。

・3回目:
やる問題は、2回目で黒い×がついたものだけです。答えが合っていれば黒い○、まちがっていれば黒い×。そして、黒い×がなくなり、黒い○ばかりになった時、このプリントに取り組む作業は終了です。
「ゲームセット」。このプリントはもう必要ありませんので、ほかしてください。「お役目ご苦労さん、煮るなり焼くなりご自由にどうぞ」、というわけですね。

思うに、すべての問題が黒丸になった時、あなたは自分の算数の学力が伸(の)びたということを実感することと思います。

・その3…時間の単位と速さの単位のちがい

単位と単位量_単位を換えるときの落とし穴

算数や数学がいまいち分からないということ、ありませんか?

そこで、1つ、具体的かつ代表的な例を挙げて考えてみたいと思います。「時間の単位と速さの単位のちがいがわからん」症(しょう)候群です。次の問題で、「なぜわからん?」かを具体的に分析(せき)してみます。

[問題]:
・山頂まで10Kmあります。行きは毎分50mの速さで登り、 山頂で1時間15分休んだ後、帰りは行きの2倍の速さで下りました。 登り始めてから元の場所に帰って来るまで、合計何時間かかりましたか?

この後の解説読む前に、自分で一度解いてみてください。

さて、10分たちました? では、この問題を実際に解きながら、どのような知識や考え方が必要かくわしくみてみましょう。

★ ステップ1: 「時間」は「単位」で、「速さ」は「単位量」です。
長さ(道のり)も「単位」も出てきますが、「時間」の「単位」の方が少し考えにくいのがふつうです。「単位量」となると、「単位」がわかってないとより考えにくくなります。

★ ステップ2:・「かかる時間=みちのり÷速さ」という考え方が必要。 むろん、「みちのり=速さ×かかる時間」、「速さ=みちのり÷かかる時間」という考え方とセットになっており、これら3つの関係をきちんとつかんでおく練習は時間をかけてやらないと理解できない。割合の「くらべる量」、「もとにする量」、「割合」の3つの関係でも、同じことが言える。

★ ステップ3:・求める時間の単位は「分」ではなく「時間」。
あたえられている速さは、毎分とあるように「分速」である。したがって、かかる時間を分で求め、後で時間に直すか、前もって「分速」を「時速」に直しておくか、2とおり考えられる。

★ ステップ4:・道のりの単位は「Km」、分速の単位は「m」。
「Km」か「m」かいずれかの単位にそろえないと、計算できない。

さて、ここまで述べたことをもとに、じっさいに解きはじめると、次のようになる。

[解法1]:かかる時間を分で求め、後で時間に直す。

10Kmは10000m。10000÷50=200(分)。200÷60=3余り20より、200分は3時間20分で、 行きにかかった時間は3時間20分。

50×2=100m/分…下りの速さ。10000÷100=100(分)。100分は1時間40分で帰りにかかった時間は1時間40分。

3時間20分+1時間15分+1時間40分=6時間15分。6時間15分を時間に直すには、小数にするか、割り切れなければ分数にしなければならない。

15÷60=0.25(時間)、15÷60=1/4(時間)。

したがって、答えは 6.25時間 あるいは6と1/4時間

[解法2]:前もって「分速」を「時速」に直しておく。

50×60=3000で、時速3000m。道のりの単位は「Km」なので、これをmに直すか、行きならば、時速3000mを時速3Kmにするかいずれか。

時速3Kmで計算することにすると、
10÷3=3と1/3(時間)…行きにかかった時間。3×2=6で、帰りの速さは時速6Km。

10÷6=1と2/3(時間)…行きにかかった時間。
1時間15分を1と1/4時間として計算する。 3と1/3+1と2/3+1と1/4=6と1/4時間…答え

さて、説明を続けます。

★ ステップ5:・「分」の単位を「時間」の単位に直すには、60で割る。 「分速」の単位を「時速」の単位に直すには、60をかける。
 どうですか。「時間」と「速さ」の単位の考え方をしっかり理解していないと、 ここで頭が混乱してしまうのです。

★ ステップ6:・「時間」と「速さ」の単位の計算では、 分数計算が必要な場合が多い。
 ふつうの分数計算ができなければ、単位のついた分数計算はいっそう難しく感じます。 もし1時間が100分なら、10進数の世界で小数だけですますことも可能でしょうが。

ここまでが小学生の算数の世界です。
つけ加えると、数学の世界では、文字が当然のように出てきます。たとえば、道のりを「xKm」、かかる時間を「x時間」として考えなければならない場合も出てきます。こうなると、文字がある分、さらに考え方が難しくなります。文章問題に慣れていない場合は、「方程式の応用問題」は、ほとんどわからなくなるかもしれません。

これは酷(こく)な言い方かもしれませんが、算数ができないで、中学生になったら数学できるようになるということはありえません。

上の問題を解くのに必要な知識や考え方は何か、そして、小学生の間にどのようなことを身につけておかなければならないかを考える参考になれば、幸いです。

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